私の妊娠前の薬の調整~妊娠中に気を付けたこと…現在の息子の成長など書いています。
てんかん患者で初めて妊娠される方…とても不安ですよね…。ご家族や周りの人も、てんかんがどんなものなのか…?この機会に理解を深めてはどうでしょうか?
もくじ
”てんかん”を知らない方へ
脳の病気で、簡単に言うと『突然、手足をガクガク震わせて倒れて意識を失う病気』です。発作の時は体が強張っていて、歯を食いしばってるそうです…(私の母から聞いた)。周りの人はビックリしますよね。
本人は意識がないので、発作中何が起きているのか分かりません。しばらくすると、発作はおさまり、目を覚ましますが頭痛がしたり吐いたりと意識が朦朧としています。
そう、”てんかん”になってから15年以上…。
私は毎日、朝と夜に薬を飲むようになりました。
”小発作”というのあり、突然動作が停止して、数秒~十秒間はその間の記憶がない状態のものもあります。また、”難知性てんかん”は、どの薬も合わないと言われています…。
私がてんかんになった頃
今でもその日のことをよく覚えています。
私がてんかんの発作で初めて倒れたのは高校生の頃…スーパーのレジでバイトをしていた帰りでした。雨が降っていました。
「家に帰ったら好きな音楽を聴きながら、趣味の絵(ヘタクソ)を描こう~♪」と、ウキウキでした。
毎日、夜遅くまで起きてやりたいことに没頭していました。疲労や睡眠不足も引き金になったんだと思います…。
気付いた瞬間、、白い天井が印象的でした。白い天井がとても眩しくて、次に母が心配そうに私を見ていました。
何で自分がここにいるのか思い出せないのです。自分はバイトの帰宅途中までしか覚えてません。
母が「あなたは倒れたのよ…」と言いました。
「え…?」と、私は自分が倒れたことすら分かっていなかったので、驚いて起き上がりました。発作のせいでその時すごい頭痛がしました。
そこでやっと、自分は救急車に乗っているんだな…と分かりました。母の隣には救急隊員の人もいて、私の意識の度合いを診てくれていました。
これが初めて”てんかん”で倒れた時です。
以降は、神経内科に通院して脳波を診て薬を何度も調整する期間がありました。
薬が合えば発作は起きなくなるので、その薬に出会うまで、私は何度も倒れて家族を驚かせてしまってましたσ(^_^;)
てんかんの妊娠に向けて治療したこと
20代前半で結婚を考える年齢になってくると、『てんかんを治したい』と思うようになりました。
てんかんは人によっては差別の対象になります。
また、自立して生活をするのに定期的な通院や、自立支援の面倒な手続き(スグ忘れる)が嫌で嫌でたまりませんでした。
そんな思いもあって、医師に薬を飲みたくないことを話ました。すると「もう何年も発作がないから、薬を飲まないでみましょう!」とOKが出たのです。
薬を服用しない生活はそこで諦めるしかありませんでした。
当初、私が飲んでいたのは”デパケン”と”エクセグラン”という薬でした。これを『毎日…朝と夜の食後に服用』と医師から指示されていました。
てんかんの薬は妊娠中も飲まなければなりません。
調べると、この薬が赤ちゃんにも少なからず影響して奇形が出る確率が上がるとありました。
薬を無くせないなら出来るだけ減らしたい、奇形が出る確率が少ない薬に変えたい!と医師に伝えました。医師はそれなら…と”デパケン”から”ラミクタール”に変えてはどうか?と提案されました。
幸いにも”ラミクタール”は私に合っていたようです。”デパケン”ではずっと欝状態のような感じだったのが嘘のようになりました。
そうして薬の調整が完了した頃、ちょうど旦那と結婚することになりました。
てんかんの女性の妊娠~出産
これは胎児に影響が出やすい薬だったら、もう少し影響が出にくい薬に調整出来ないか、お医者さんと相談して欲しいのです。
もう1つは、葉酸を取ることが推奨されているので、積極的に摂取して欲しい…とのことです。
以上のことから、
私は1年間は薬の調整でした。葉酸は結婚を考え始めた当初から食後に摂取をし始めました。
さぁ…いざ!子作りしよう!って思いながら、神経内科の先生にその上を相談しました。
すると「僕は分からないから、不妊科へ行ってくれ」と言われました(≡д≡)
そこから不妊科に通い、基礎体温を見せて、タイミング指導で2ヶ月目に妊娠しました。
妊娠中や出産は、幸いにも発作はなし…。てんかんの薬は、その間も飲み続けていました。それと一緒に、葉酸も。
妊娠中に発作で倒れると、胎児に酸素が届きにくく非常に危険な状態になります。妊娠中も薬を絶対に飲んで!と先生には言われました。
てんかんの女性の妊娠に”葉酸”は不可欠!
健康な女性でも、妊娠を希望している女性には『1日400μgの葉酸の摂取が望ましい』と厚生労働省も進めています。
てんかんの薬は特に妊娠初期の胎児に影響が出やすいと言われています。”妊娠したから飲むでは遅い”ともアドバイスされました。
私の医師は、葉酸のサプリメントの望ましい飲み方として、”妊娠の1ヶ月以上前から飲んでおいた方が良い”とおっしゃっていました。
ですので、特にてんかんである女性は葉酸の摂取が必須となってきます!
代表的な葉酸サプリメントに、ベルタ葉酸サプリ、ママニック葉酸サプリ、ミネラルサプリメント《美的ヌーボ》があります。
オススメの葉酸サプリ一覧
- ベルタ葉酸サプリ:ビタミン・鉄分・カルシウム・野菜・美容成分も摂取可能。
- ママニック葉酸サプリ:放射能テスト・残留農薬テスト実施で安心。
- ミネラルサプリメント 《美的ヌーボ》:栄養成分29種類、DHA・EPA摂取も可能。
てんかんの母親の子供の発育
自然分娩で何事もなく、息子を出産しました。
陣痛中には、産科医の先生以外に、神経内科の先生も私の様子を診てくれていました。
出産直後は、小児科の先生が胎児の様子を診てくれ、異常がないかチェックしてくれました。(総合病院だとカルテの共有が出来て楽ですよね…!)
息子は検診に引っかかることもなく、スクスクと成長していきました。現在は3歳になり、幼稚園に元気に通う普通の子供です。
2人目の息子も出産しましたが、特に何事もなく元気に成長しています。
2人目はとにかく”雑”というか…、1人目が発作なしだったから大丈夫だろ?みたいな感じで病院は普通に対応していました…。
親も親で陣痛きて電話で連絡したら「そっち行ったらいいかな?」←面倒くさそう…。1人目の時なんか来なくていいって言ったのに反対を押し切って来てずっと居座っていました…。
まぁ初孫だからテンション高いのも分かるんですが…ねぇ?
まとめ
どうでしょう…?少しは参考になるところ等ありましたでしょうか?
てんかんの女性は健康な女性より、人一倍不安だと思います。生きにくくて、しょうがないんですよね…。
私は何故てんかんのせいでこんな振り回されなきゃならないんだ…!ずっとずっと恨んでいました。それは今も変わらないし、多分将来も同じだと思います…(汗)
最近は、てんかんと一緒に付き合っていく…生きていくんだ…と、てんかんである自分を受け止められるようになりました。
てんかんの女性で妊娠前の方は、葉酸の摂取をオススメします。
てんかんの女性で、薬の調整などせず、計画なしで妊娠して健康な赤ちゃんを出産している人は確かにいます。
『てんかんと生きる』ということは、自分の生活習慣を見直す良い機会とも思っています。
さあ!これからも”てんかん”と付き合っていくぞ!!